生後2週間から白黒絵本で読み聞かせを始め、何千冊と読み聞かせしてきました。絵本の読み聞かせは、選書が命です。優れた絵本との出合いは、美意識を育て、本物を見分ける力を養います。将来の骨太な読書力につながる良い絵本を集めました。ゆっくりお楽しみくださいね♪
みさき食堂へようこそ
みさき食堂へようこそみさき食堂へようこそ
(2012/05/29)
香坂 直、北沢 平祐
講談社
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【最初のページ】
おはなしのはじめに

海につきだした、ほそながい岬。
ぞうの鼻のようなその岬は、さきっぽ岬とよばれています。
そのいちばんさきっちょに、一件の食堂がありました。平屋の、こぢんまりした食堂です。古めかしいたてものですが、店の軒さきにかけられたこん色ののれんは、とてもパリッとしています。
白くそめぬかれた文字は、「みさき食堂」。

出版社より 対象年齢 小学中級から

小学3~4年生におすすめの読み物。新聞で紹介されていたので読みました。子どもの気持ち、友情をテーマにした不思議なお話がオムニバスで3編。読んだ後は気持ちがほっこりします。娘(当時小5)も「よかった!」と言っていました。
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テーマ:絵本
ジャンル:本・雑誌
白いりゅう 黒いりゅう
白いりゅう黒いりゅう―中国のたのしいお話 (岩波おはなしの本 (7))白いりゅう黒いりゅう
―中国のたのしいお話

(1964/07/13)
賈 芝、孫 剣冰 他
岩波書店
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【最初のページ】
九人のきょうだい

それは、いつのころか、てんでけん
とうもつかないほどの、おおむかし。
イ族のある村に、としよりのふうふ
が、すんでいました。ふたりはいつも、
「子どもがほしい、子どもがほしい。」
と、おもっていましたが、すっかりこ
しがまがってしまっても、まだ子ども
は生まれません。
おばあさんは、ある日、あんまりさ
びしいので、うらの池のほとりで、じ
っとかんがえこんでいました。ひとり
でに、目からなみだがこぼれて、ぽと
ーんと、池の中におちました。

出版社より 対象年齢 小学2.3年以上

小学3~4年生におすすめの本。麻布学園・国語科教諭の中島克治氏の著書「中学生のための読解力を伸ばす魔法の本棚」のなかで、「中学生のうちにぜひ読んでおきたい205冊」の一冊として推薦されていました。

中学生のための読解力を伸ばす魔法の本棚

6編の昔話が収められています。主に中国の少数民族が語り伝えた物語です。西欧の民話とは趣きの異なる楽しさです。

娘(当時小4)は、「九人のきょうだい」が一番おもしろかったと言っていました。絵本で読んで知っていたので、なじみもあったのでしょう。この絵本も痛快です。

王さまと九人のきょうだい―中国の民話

テーマ:絵本
ジャンル:本・雑誌
なんでもただ会社
なんでもただ会社なんでもただ会社
(2008/04)
ニコラ・ド・イルシング
日本標準
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【最初のページ】
しんじられないような、ふしぎなことって、ほんとうにあるんだね。このあいだの水曜日の午後に、ぼくのうちでおこったことが、それなんだ。
その日、ぼくは、おにいちゃんとふたりきりでするばんをしていた。いつもの日とちがって、ぼくは、たいくつでたいくつで、どうしようもなかった。
読みたい本もないし……マンガかくのもつまらないし……。テレビもいいけど、見たい番組、なんにもやってないしなあ……。
ほんとうのことをいうと、おにいちゃんに、あそんでもらいたかったんだ。いつもだったら、おにいちゃんに、ちょっかいをだしてみたりするんだけれど、この日は、とてもそんなことはできなかった。

出版社より 対象年齢 小学校中学年向き

小学校中学年におすすめの本。私は、子どもたちに日ごろから「ただよりこわいものはないよ!!」と口すっぱく言っています。悪質なセールスがあとをたちませんものね。

この本を読むと、ただでもらえるウラにはこわ~い話が待っているということを肌で知ります。消費者教育にもぴったりの1冊です。
テーマ:絵本
ジャンル:本・雑誌
黒ばらさんの七つの魔法
黒ばらさんの七つの魔法黒ばらさんの七つの魔法
(1991/10)
末吉 暁子、牧野 鈴子
偕成社
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【最初のページ】
黒ばらさんと空からきた猫

ま夏にはまだすこしはやい、むし暑い、ある夜のことでした。
アカシア団地の三階の、黒ばらさんの部屋のベランダに、ドサッとなにかがおりたった気配がしました。
「おや、『魔界通信』がとどいたのかしら。でも、きょうは水曜日なのに……。」
黒ばらさんは、つぶやいて立ちあがりました。
「魔界通信」というのは、世界じゅうの魔法使い・魔女・妖怪変化・妖精といったたぐいの人たちの情報誌です。

日本図書館協会選定図書

小学4年生におすすめしたい童話。娘も小4で読みました。「おもしろい!」と大変気に入っています。

魔法のお話が7つ入っています。つながっているお話もあり、全体的に非常に愉快で、サクサク読めました。なかでも私が一番気に入ったのは、「黒ばらさんのカンボランダ」というお話。その展開にハラハラドキドキしました。黒ばらさんの優しい心には癒されます。

牧野鈴子さんの表紙画にはうっとり~。デザインといい、色彩といい、目の保養になります。中身の挿絵もとっても素敵です。

続編です。

黒ばらさんの魔法の旅だち
テーマ:絵本
ジャンル:本・雑誌
ぼくとあいつのラストラン
ぼくとあいつのラストランぼくとあいつのラストラン
(2009/12/01)
佐々木 ひとみ
ポプラ社
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【最初のページ】
どうやったら、はやく走れるか―。
足を高くあげること。
ゴールをしっかり見つめること。
かたの力をぬいて、うでをふること。
そしてなにより、
だいじなことは……。
ぼくは、それを
あいつにおしえてもらったんだ。

第20回(2010年)椋鳩十児童文学賞 受賞作品
出版社より 対象年齢 小学校中学年~

小学校中学年におすすめの本。夏の読書にぴったり。大好きな人を亡くした少年(小学4年生)の前に、不思議な少年が現れます。単純なストーリーではなく、行間を読む力が必要な本なので、果たして小3の娘に意味がわかったのか、思わずテストしてしまった母でした。

中学年向き読み物として、各図書館より推薦されていた本ですが、何かが足りなかったというのが本音。確かにジーンとするのですが、ジーンとしきれない部分があって...(説明が下手ですみません)。深い物語の割には、ページ数が足りなかったのかな。ただ、公募入選作品だと知り、納得しました。
テーマ:絵本
ジャンル:本・雑誌
魔女とふしぎな指輪
魔女とふしぎな指輪 (魔女の本棚 1)魔女とふしぎな指輪 (魔女の本棚 1)
(2005/02)
ルース・チュウ
フレーベル館
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【最初のページ】
「お姉ちゃん、いま、にわとりの鳴き声がしたよ!」
ウォルト・フォレイがシャーロットの腕をつかみました。
シャーロットは、にぎやかな通りを見まわしました。マクドナルドや教会が目に入ります。
「まさか!こんな町の中で、にわとりを飼う人なんか、いるわけないじゃない!」
ここは、いつも午後になると、やかましくなるのです。車のラジオが大きな音をたて、子どもたちが自転車やスケートボードに乗って走っています。

出版社より 対象年齢 小学校中学年から

魔女の本棚シリーズ魔女の本棚』の一冊。1960年代終わりから80年代にかけて、全米で小学生たちの心をとらえて、絶大な人気を誇った魔女の読みものシリーズ。12巻ありますが、続きものではありません。どれも子どもが主人公で、魔女が出てきます。どの巻から読んでも楽しめます。

娘は、小4で読みました。女の子の心をわしづかみにするキラキラ輝く表紙。ポップでキュートな挿絵。ほのぼのとしたお話です。女の子におすすめです。
テーマ:絵本
ジャンル:本・雑誌
イソップのおはなし
イソップのおはなしイソップのおはなし
(2010/11)
小出 正吾、三好 碩也
のら書店
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【最初のページ】
ウサギとカメ

ある日、ウサギがカメにいいました。
「おい、カメさんよ。きみの足は、どうして、そんなに
みじかいんだい。それじゃ、のろいのも、むりはないな。」
ところが、カメは、いいました。
「そんなにばかにするのなら、ひとつ、きょうそうして
みよう。きみが、どんなにはやかろうと、かつのは、ぼ
くにきまってるさ。」
ウサギは、こんなのろいやつをあいてに、きょうそう
するなんて、ばかげたはなしだとおもいましたが、
「よし、そういうのなら、やってみよう。」
とおもしろはんぶんにいいました。

出版社より 対象年齢 5歳から

小学3~4年生におすすめの本。出版社は対象年齢を5歳からとしていますが、親が読んであげるなら5歳からという意味でしょうか。自分で読むには、文字も小さく量もあるので、うちの子が5歳だったら、読みたがらないと思います。

娘は、小4で読みました。55話の代表作がおさめられています。「ウサギとカメ」「北風とたいよう」「町のネズミといなかのネズミ」「木こりと金のおの」など、なじみのあるお話もいくつかありましたが、知らないお話もたくさんあったようです。

イソップの本のなかには、教訓を話の終わりに書き加えてあるものも見かけます。この本では、終わりの教訓の付記は省いて、自由に解釈できるように試みたとあります。その点も、読者には感じ方に制限がなく、気に入っています。

挿絵は微細で美しく、ふんだんに使われています。楽しい絵にひきつけられて読書も進んだようです。
テーマ:絵本
ジャンル:本・雑誌
ふしぎな木の実の料理法
ふしぎな木の実の料理法 (こそあどの森の物語 1)ふしぎな木の実の料理法
(1994/12)
岡田 淳
理論社
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【最初のぺージ】
1 ドーモさんが小包をはこんできた

みわたすがぎり、雪野原です。
「こそあどの森、か」
郵便配達のドーモさんは、たちどまって、ふうと白い息をつきました。
「いいところなんだけどなあ。ちいっとばかり郵便局から遠いのってのが欠点だよなあ」
ふりかえると、ドーモさんの足あととそりのあとが、なだらかにうねる雪の上にずうっとつづいています。そりをひっぱるロープを右の肩から左にうつし、ドーモさんはまた歩きだしました。ひと足ごとに足首ぐらいまでうずまる雪のかたさです。空はくもっていますが雪はふってはいません。
「こそあどの森、こそあどの森」
ドーモさんはひくい声でつぶやきながら一歩一歩進んでいきました。いつのまにか声にふしがついて、歌になっていました。
「この森でもなければ
その森でもない
あの森でもなければ
どの森でもない
こそあどの森 こそあどの森」

小学3~4年生におすすめの本。『こそあどの森の物語こそあどの森の物語』シリーズは、全10巻。

一生、読書好きになる本の選び方』で、国語専科教室の工藤順一氏が、この本を推薦されていました。ファンタジーは、抽象的な概念の理解や思考力を育てる上でとても有効だということです。抽象的思考へのターニングポイントとなる小学3~4年生には、ファンタジーがお薦めです。

この本については、「展開の読めないストーリーが好奇心をそそり、読者を物語の最後までけん引していく。言葉への関心を高める作品です」と書かれていました。

最新版・一生、読書好きになる本の選び方 (学研ムック)

まさに、日本版ムーミンといった印象。何ともほんわかした感じです。「結局どうなるのだろう」と早く結末が知りたくてページをめくる手が止まりませんでした。

字は小さくないものの、娘(当時小3)は最初、本のぶ厚さにちゅうちょしていたようでした。読み出すと止まらず、「おもしろかった!」と満足げでした。
テーマ:絵本
ジャンル:本・雑誌
フェアリー・レルム (1) 金のブレスレット
フェアリー・レルム (1)フェアリー・レルム (1) 金のブレスレット
(2005/06)
エミリー・ロッダ
童心社
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【最初のぺージ】
『ひみつの庭』に入ると、ジェシーはほっと息をついた。
(だいじょうぶ、いつもどおりだわ)
ここは、おばあちゃんのやしきのうらにある小さな庭。いけがきに
四角くかこまれていて、古い木戸から中に入ることができる。ジェシー
のお気に入りの場所だ。
「だいじょうぶ、だいじょうぶ…」
自分にいいきかせるようにつぶやくと、しばふの上にゆっくりと腰
をおろした。

出版社より 対象年齢 小学3・4年~

小学校3、4年生の女の子におすすめのファンタジー『フェアリー・レルム』シリーズフェアリー・レルムは全10巻。著者は、『デルトラ・クエスト』シリーズデルトラ・クエストのエミリー・ロッダ。

フェアリー・レルム(全10巻)

妖精の王国「フェアリー・レルム」にまぎれこんだ主人公ジェシーの冒険物語。第1巻では、おばあちゃんと金のブレスレットの秘密があかされます。娘(当時小3)が夢中になって全巻読破しました。
ピトゥスの動物園
ピトゥスの動物園ピトゥスの動物園
(2006/12)
サバスティア・スリバス
あすなろ書房
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【最初のぺージ】
今から少し前のこと、スペインという国の、バルセロナの下町であったお話です。
いつでもいっしょのなかよしって、どこの町にもいますよね。この下町にももちろんいました。六人組の男の子です。
リーダーは、十歳のタネット。本名はジョルディといいますが、なぜかそうよばれています。いつでもほんとうの年より、大きく見られるしっかり者。頭がいいのに、いばることもありません。なんでもじょうずにたのんだり、注意したりするので、みんなからとてもたよりにされています。
二番手は、物づくりの天才フレミング。年はタネットと同じ十歳。キムというのが本名ですが、くふうしてどんな道具でもこしらえるので、むかしの偉大な発明家の名前をとって、フレミングとよばれています。算数と理科が得意で、社会は大の苦手。小がらでめがねをかけています。

2007年度課題図書(小学校中学年の部)
出版社より 対象年齢 小学校中学年

小学校中学年におすすめの本。スペインの国民的ベストセラーだそうです。病気のピトゥスが海外で治療を受ける費用を捻出するため、子どもたちが力を合わせて動物園を作るお話。動物園を作るプロセスが工夫に満ちていて、楽しく読めました。

息子も娘も小3(当時)で読みました。二人とも大変気に入った作品です。特に息子には、良かったから買ってほしいとねだられました。娘は「字が小さいからイヤ」と投げ出すかと思いきや、好きな動物のお話であったことと、読者に語りかけるような文体の読みやすさで一気に読みました。

私も読みました。とてもよかったのですが、肝心のピトゥスが登場する場面があまりありません。もう少しピトゥスの様子や気持ちを描写してくれていたら、ピトゥスを応援する気持ちになって、より感情移入ができたでしょう。残念でした。

なお、麻布学園・国語科教諭の中島克治氏の著書「中学生のための読解力を伸ばす魔法の本棚」のなかで、「中学生のうちにぜひ読んでおきたい205冊」の一冊として推薦されていました。

中学生のための読解力を伸ばす魔法の本棚
テーマ:絵本
ジャンル:本・雑誌
IQ探偵ムー
IQ探偵ムーそして、彼女はやってきた。IQ探偵ムーそして、彼女はやってきた。
(2009/11)
深沢 美潮
ポプラ社
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【最初のぺージ】
 それは、春の嵐とでもいうんだろうか。
 目も開けていられないほどのすごい突風が街中に吹きまくっている日のことだった。
 もうすぐ朝の会が始まるぞという頃。
 銀杏が丘第一小学校の誰もいない校庭を、二階の教室の窓からぼんやりと眺めていた杉下元は、目をこすった。
 校庭の周りをぐるりと取り囲むように並んで立っている銀杏の木立が、急にユサユサとゆれ始めたように見えたからだ。
「んん・・・!?」
 もう一度目をこする。
 すると、小さな小さな若葉(そう。例の扇形をした・・・秋になると黄色になる葉っぱだ)がいっせいにパタパタとはためいているだけだったというのに気づいた。
「なんだなんだ・・・地震かと思ったよ」

出版社より 対象年齢 小学校中学年~

小学校中学年以上におすすめの本。学園推理ものです。IQ探偵ムーシリーズIQ探偵ムーの第1巻。

この絵本が好き!〈2010年版〉

こちらの絵本ガイドに載っていました。赤木かん子さんが児童書のコーナーでこの作品を取り上げていたのです。

小学5年生たちが推理を働かして活躍するストーリー。最初は、息子(当時小5)が読んだのですが、読書レベルに合わず、第2巻以降は読もうとしませんでした。推理はおもしろいものの、ストーリーが単純で物足りなかったようです。

そこで、娘(当時小3)にシフト!「文字が小さい...」とつぶやきながらも、全巻(多い!!)楽しみました。また、こちらは同作者による同じようなシリーズ。こちらも、赤木かん子さんが紹介されていました。

IQ探偵タクト 密室小学校 (ポプラカラフル文庫)
ひとりたりない
ひとりたりないひとりたりない
(2009/07)
今村 葦子

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【最初のぺージ】
なにもかもが、めちゃくちゃでした。ないたって、さけんだって、もうどうしようもないのです。
とてもだめだ。このままでは、だめだ。うちが、こわれてしまう。家族がみんな、だめになってしまう。私は思いました。だから私は、おばあちゃんから電話がかかってきたときに、なきながらむちゅうで、
「おばあちゃん、たすけて……」
といってしまったのです。
とうさんにも、かあさんにもそうだんせずに、かってにS・O・Sを発信したのです。
話をきいたおばあちゃんは、
「わかった。これから、おばあちゃんがそちらに、いきますよ。琴乃、よくしらせてくれたね。おばあちゃんがいったって、なんのたすけにも、ならないだろうけれども、おばあちゃんはすぐに、こちらをでますよ。……なくんじゃないって、いいたいところだけれども、いうほうがむりだってわかっているから、いわないよ。」

出版社より 対象年齢 小学校中学年・高学年

小学校中学年以上におすすめの本。

中1、小5、小2の子どもたち。中1の姉が突然、交通事故で即死します。自分のせいだと責める末っ子の男の子は、心を病んでひきこもってしまいます。両親は泣き暮らし、毎晩お酒を飲むばかりで、家庭からはいっさいの笑いや団らんは消えます。家族の崩壊と再生が、まんなかの女の子の視点で丁寧に描き出されています。

リアリティあふれる作品で、非常に胸に迫りました。まるでその場に居合わせたかのような臨場感。突然交通事故で大事な家族を失くしたら、どんな気持ちになるのか、疑似体験ができました。おばあさんの言動はとても深く、心に刻まれました。

この本に納得のできる結論はありません。「家族は立ち直り、不幸を克服しました。めでたしめでたし。」にはならないのです。だからよけいに悲しさが尾をひきます。この本のタイトルのように、やはりいつまでたっても「ひとりたりない」のです。

文章量はありましたが、娘(当時小3)も一気に物語りにひきこまれ、「悲しかった」と言いながら本を閉じました。字が大きくて嫌がるかと心配しましたが(大きいと読みづらいのだそうです)息子(当時小5)も読み共感していました。私は涙なくして読めませんでした。大変現実的な本でした。