生後2週間から白黒絵本で読み聞かせを始め、何千冊と読み聞かせしてきました。絵本の読み聞かせは、選書が命です。優れた絵本との出合いは、美意識を育て、本物を見分ける力を養います。将来の骨太な読書力につながる良い絵本を集めました。ゆっくりお楽しみくださいね♪
ねらわれた学園
ねらわれた学園 (講談社 青い鳥文庫fシリーズ)ねらわれた学園
(2003/07/15)
眉村 卓
講談社
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【最初のぺージ】
1 黒板の落書き

新学年がはじまって何日か過ぎた―日のあかるい朝である。
いつものとおり、母にさんざんうながされてからベッドを出た関耕児は、あわただしく服を着、トーストをかみくだした。
「ほんとうに、もう少し余裕を持って起きればいいのに・・・・・・・朝寝坊のクセまで、とうさんそっくりなんだから。」
母が文句をいう。
もちろん父は、知らないふりをして、朝刊を読んでいた。
「行ってきます!」
耕児は飛び出した。
出たところは、左右に伸びる廊下である。この八階建ての南大阪団地は、一階が商店で、二階からが住居で、中央に、エレベーターホールと主階段があるのだ。

小学校高学年におすすめ。何度も映画化・テレビドラマ化されたSF小説です。ジリジリと追い詰められて、息がつまるような『怖さ』がありました。自分と違う立場から物事を見ることを教えられます。私は眉村卓さんの作品のなかでこれが一番好きです。
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盗まれたあした
盗まれたあした盗まれたあした
(2002/06)
たから しげる、東 逸子
小峰書店
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【最初のぺージ】
プロローグ

あれはほんとうに、ただの夢にすぎなかったのだろうか。それにしても、きみの悪い夢だった。ぞっとする夢だった……。
大神山市立坂下小学校六年一組の金子裕太は、まだぬくもりののこる冬の日ざしを背中にあびながら、けさがたみた夢の記憶をよみがえらせた。
夢のなかでは、たくさんの少年たちが走っていた。はじめのうち、走っている少年たちの顔と名前が、裕太にはわかった。幼なじみで、六年一組のクラスメートの野村啓輔がいた。中村英一がいた。二組の伊達正吉や松谷光治がいた。三組の松浦新太郎もいた。
少年たちはいっせいに、同じ方向めざして走っていた。持久走でもしているのか。裕太は、となりを走っている啓輔の横顔をちらりとみた。啓輔は裕太の視線に気がつくと、うれしそうに「へへっ」と笑って手をふった。

全国学校図書館協議会選定
出版社より 対象年齢 小学校高学年から

小学校高学年におすすめのSFミステリー。何者かに自分の体を乗っ取られた少年たちのお話。臨場感あふれる展開で感情移入しやすく、さらりと読めます。「何者か」が最後まではっきりと明らかにならなかったことに不満は残りますが、おもしろく読めました。
グリーン・レクイエム
グリーン・レクイエムグリーン・レクイエム
(2007/05)
新井 素子
日本標準
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【最初のぺージ】
早春。陽は暖かかった。陽なたぼっこには、絶好の日だった。信彦―嶋村信彦は、ゆっくりと公園の中の道を歩き、いつものベンチに腰をおろした。彼の指定席。脇にこんもりとしたしげみがあり、左隣のベンチから彼の方への視界のさまたげになっている。それから煙草をとりだし、時計を眺める。もう少しだ。今、十二時少しすぎ。
紫煙がゆっくりとのぼってゆくのを目でおう。実際、信じがたいことだ。この僕が、毎日、街中のこんな公園に、一人の女性の姿を見る為だけにやってくるだなんて。
こんな公園―実際、ここは、公園と呼ぶのに抵抗を感じる程、ひどい場所だった。えらく細長い公園で、砂利道が一本、まん中をつっきっている。道の脇の処々に、ベンチや満点星躑躅のしげみがあるから、かろうじて公園と言える程度で、それがなかったら、他の歩道と区別がつかないだろう。

星雲賞受賞作品
出版社より 対象年齢 高学年向き

小学校高学年におすすめのSF小説。大人っぽい作品だと思ったら、もとは大人向けの小説だったものを、児童書形式に直されて刊行されたものだそうです。

純愛ラブストーリーは息子(当時小5)も気に入るだろうと思って借りてきました。案の定、サクサクとあっという間に読みました。

「おもしろかった!」と言うので、私も読みました。とてもよかったです!!ミステリアスな内容で、謎が明かされた時は胸がスッとしました。決定的な場面や結末は物足りなさを感じましたが、子ども向けなので、仕方がないのかもしれません。

この当時の作家・新井 素子氏は、大学生(21歳)だったと聞いて驚きました。ところどころ独特の少女マンガのような文体にもうなずけました。

検索キーワード: SF小説
ねじれた町
ねじれた町 (青い鳥文庫fシリーズ)ねじれた町
(青い鳥文庫fシリーズ)

(2005/02/15)
眉村 卓、緒方 剛志
講談社
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【最初のぺージ】
1 Q市で何が起こる

玄関の戸をあけると、春の夕風が流れこんできた。
「ちょっと、ハガキを出してくるよ。」
和田行夫はそういって、おもてへ出ようとした。
「ハガキ出すって……行夫、どこにポストがあるか知ってるの?」
ようやく引っ越し荷物をかたづけて、食事のしたくをはじめている母が、声をかけた。
行夫は笑った。
「ポストぐらい、すぐにわかるさ。」
「あんまり、あちこち、うろうろしないほうがいいわよ。それに、もうすぐおとうさんも
帰ってらっしゃるし、晩ごはんですからね。」
「へいへい。」

出版社より 対象年齢 小学上級から

小学校高学年におすすめの本。『ねらわれた学園』『なぞの転校生』と並ぶSFジュブナイルの傑作。眉村卓さんのSF小説は、とても読みやすくておもしろいので、あっという間に読めてしまいます。

超常現象が当たり前に起こる町に転校生がやってきます。深刻な展開に恐ろしさを感じます。「ねじれた」とはどういう意味かと思っていたら、本当にねじれていたのでビックリしました(笑)。

息子(当時小5)は、「あんまりおもしろくない」と言っていましたが、私は眉村卓さんにはまり、もっと読みたいと思っていたので、楽しめました。

検索キーワード: SF小説
テーマ:絵本
ジャンル:本・雑誌
なぞの転校生
なぞの転校生なぞの転校生
(2004/02/13)
眉村 卓
講談社
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【最初のぺージ】
異様な少年

よく晴れた日曜日だった。
朝食が終わると、広一はすぐバットとグラブを出して、
でかける用意をはじめた。
「あら、どこへ行くの?」
母がたずねる。
「クラス対抗の試合なんだ。」
広一はちらっと時計を見ながら答えた。
「早く行かなくっちゃ。」
「勉強したの?」
「広一が自分で責任を持つさ。」
奥の部屋で新聞を折り返しながら父がそういった。
「こんな団地住まいじゃ、せいぜい運動でもしないと
体がなまってしまうからな。」
「行ってきます。」

出版社より 対象年齢 小学上級から

小学校高学年におすすめのSF小説。息子(当時小5)が言うように「ちょっとこわい」学園もの。読みやすいのであっという間に読めます。前書きで指摘されているように、「自分と違う人々や自分が考えもしなかったような事柄に対して、人はどうあるべきか」を考えさせられました。

検索キーワード: SF小説
テーマ:絵本
ジャンル:本・雑誌
海底2万マイル
海底2万マイル (講談社青い鳥文庫)海底2万マイル (講談社青い鳥文庫)
(2000/04/15)
ジュ-ル・ベルヌ
講談社
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【最初のぺージ】
1 うごく暗礁

一八六六年、七つの海をかけめぐる勇敢な船乗りたちを、心の底からおどろかせた怪事件がおきた。常識では説明のつかない、このなぞだらけの事件に、世界の船乗りたちはどよめき、とくに各国の海軍は熱心に注目した。そしてまたたくまに世界じゅうの人々が関心をよせるようになり、ついにはアメリカやヨーロッパの国々の政府までもが、本腰をいれ、調査に乗りだした。世界を大さわぎさせた、その怪事件のあらましは、こうだ。
何せきもの船から、航海中に『正体不明の巨大なもの』が海中を進んでいるのを見た、という報告があいついだのだ。
目撃者となったおおぜいの船乗りたちの話は、どれも大まかな点で一致していた。それによると、海中を進むなぞの物体は、全長がなんと百メートルほどもあり、形は葉巻のような円錐形をしていて、ときどきそのからだからにぶい光を発したという。

出版社より 対象年齢 小学校中学年から

小学校高学年におすすめの冒険SF名作。息子は当時小4で読破。私も無我夢中でページをめくりました。大人も充分楽しめる小説です。

潜水艦ノーチラス号が絶体絶命の危機に瀕しながらも、次々と苦難を乗り越えていく姿にハラハラドキドキ。神秘的な海底の世界がまるで現実に目の前に広がるような錯覚を覚えました。読み手の想像力をかきたてられる傑作です。

ところで、この作品が発表されたのは1869年。日本では、徳川幕府が終わって、明治時代が始まったばかりのころ。蒸気機関が最先端技術だったこの時代に、電力でうごく潜水艦の空想力のすごさ。解説を読んで舌を巻きました。

こちらは(↓)麻布学園中学・高校の国語教師である著者が、「本を読むのに国語ができない謎」を解き明かし、家庭でできる国語力アップのための読書法を公開した本。巻末には、おすすめブックリストがついています。この作品が、高学年におすすめの本として紹介されていました。

小学生のための読解力をつける魔法の本棚
検索キーワード: 童話
テーマ:絵本
ジャンル:本・雑誌