生後2週間から白黒絵本で読み聞かせを始め、何千冊と読み聞かせしてきました。絵本の読み聞かせは、選書が命です。優れた絵本との出合いは、美意識を育て、本物を見分ける力を養います。将来の骨太な読書力につながる良い絵本を集めました。ゆっくりお楽しみくださいね♪
きよしこ
きよしこ (新潮文庫)きよしこ (新潮文庫)
(2005/06)
重松 清
新潮社
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【最初のページ】
ぼくは君の顔を知らない。声をきいたこともない。君は、二年ほど前にぼくが受け取った手紙の中にいた。うつむいて、しょんぼりとして、ひとりぼっちでたたずんでいた。
手紙は、仕事の付き合いのある出版社気付で我が家に届いた。差出人は君のお母さんだった。
青いインクの万年筆で書いた、あまり上手ではないけれど、温もりのある文字で、お母さんは君のことを紹介していた。
うまくしゃべれない子ども―なんだな、君は。
言葉がつっかえてしまう。無理をしてしゃべろうとすると、言葉の頭の音が止まらなくなる。吃音。どもる、というやつだ。
あなたに励まされた。お母さんは手紙に書いていた。ひと月前にぼくが出演したテレビのドキュメンタリーを観たらしい。

小学校高学年以上に読んでほしい本。大人向け小説ですが、内容が吃音症(どもり)の少年のお話なので、息子(当時小6)にも読ませました。息子は、今まで「小学五年生」「きみの友だち」「半パン・デイズ」等いくつかの重松作品を読んできましたが、今回初めて「感動した」と私に薦めてくれました。

小学五年生 (文春文庫) きみの友だち (新潮文庫) 半パン・デイズ (講談社文庫)

息子が「切ない本」と呼んだ通り、非常に悲しくて切なくて、静かな感動を与えてくれる本でした。主人公の気持ちが痛いほど伝わってくると思ったら、作家本人の少年時代をモデルにした作品と知って、驚くとともに納得しました。

私が気に入ったのは、『交差点』と『東京』の章。『交差点』は中学の野球部が舞台。哀しさと優しさが心にしみました。『東京』は、最後に勇気を振りしぼって自分の殻をやぶる主人公の姿に感動しました。

一生、読書好きになる本の選び方』に載っていた本です。

最新版・一生、読書好きになる本の選び方 (学研ムック)

また、麻布学園・国語科教諭の中島克治氏の著書「小学生のための読解力をつける魔法の本棚」のなかで、「小学生のうちにぜひ読んでおきたい170冊」の一冊(高学年向け)として推薦されています。「きよしの苦しさに共感しながら、子どもたちは自分の中の悩みにも向かい合い、また、友達の中に隠されたさまざまな問題を、思いやることができるようになるでしょう。」

小学生のための読解力をつける魔法の本棚
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テーマ:絵本
ジャンル:本・雑誌