生後2週間から白黒絵本で読み聞かせを始め、何千冊と読み聞かせしてきました。絵本の読み聞かせは、選書が命です。優れた絵本との出合いは、美意識を育て、本物を見分ける力を養います。将来の骨太な読書力につながる良い絵本を集めました。ゆっくりお楽しみくださいね♪
ボーイズ・ビー
ボーイズ・ビー (幻冬舎文庫)ボーイズ・ビー
(2007/10)
桂 望実
幻冬舎
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【最初のページ】
最悪のできだ―。園田栄造は呟いて席を立った。
窓辺に立ち、胸ポケットからタバコを取り出す。栄造の目の前には銀杏のガサガサの木肌。目を上げて枝の先を確認する。緑の葉が点々としている。しょぼい木だ。
電話が鳴る。栄造はそのままタバコを吸い続ける。遠くから踏み切りの音が聞こえる。腕時計を見た。五時三分。今日はお終いにしよう。もうじき暗くなる。最近は夜になると細かい仕事ができなくなっている。ようやく電話が切れた。
「こんにちは」
男の声に栄造は振り返った。客の円谷が入口に立っていた。
円谷が遠慮気味に言った。「予約しないで来て申し訳ない。仕事でちょっと近くまで来たもんだから、一足新しいのを頼みたいと思って。いいかな?」
栄造は丸椅子を指差し、再び外へ目を向けタバコを味わう。指を焦がしそうになるまで吸い、窓の外に捨てようとして手を止めた。突然頭に掃除のババアの顔が浮かんだ。目と目がやけに近いババアだ。あいつがいっつも窓の下にタバコが捨ててあると文句を言っていた。わざとらしくあ~あと言ってから掃除をする。栄造は壁に擦り付けてから外へ捨てた。ついでに足もとのゴミ箱を窓の下にぶちまけた。ざまぁみろ。

中学生におすすめの小説。大人向けの本です。麻布学園・国語科教諭の中島克治氏の著書「中学生のための読解力を伸ばす魔法の本棚」のなかで、「中学生のうちにぜひ読んでおきたい205冊」の一冊として推薦されていました。

中学生のための読解力を伸ばす魔法の本棚

母親を亡くしたばかりの小6の少年と70歳の偏屈じいさんの交流を描く感動作。二人の心の成長を見事に描きだしています。「すごく切なかったよ」とつぶやく息子(当時中1)に薦められて読みました。途中からページをめくる手が止まらず一気に読破。感動しました!!
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テーマ:絵本
ジャンル:本・雑誌