生後2週間から白黒絵本で読み聞かせを始め、何千冊と読み聞かせしてきました。絵本の読み聞かせは、選書が命です。優れた絵本との出合いは、美意識を育て、本物を見分ける力を養います。将来の骨太な読書力につながる良い絵本を集めました。ゆっくりお楽しみくださいね♪
十字架 (講談社文庫)
十字架十字架
(講談社文庫)

(2012/12/14)
重松 清
講談社
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【最初のページ】
第一章 いけにえ

あいつは僕のことを親友と呼んでくれた。〈親友になってくれてありがとう〉と手紙に書いていた。
正直に言って、少し意外だった。確かに僕とあいつは幼なじみだった。小学生の頃はしょっちゅう一緒に遊んでいた。でも、親友というほど深く付き合っていたかどうかは、よくわからない。少なくとも、あの頃―中学二年生の僕が、誰かに「きみの親友は?」と訊かれたら、たぶんあいつの名前は挙げなかっただろう。
でも、あいつにとって僕は親友だったらしい。それも、たった一人の。
釣り合っていない。男同士の友情にも片思いというものはあるのだろうか。あるのだとすれば、僕はあいつを手ひどく振ってしまったことになるのかもしれない。
あいつは僕のことを「ユウちゃん」と呼んでいた。真田裕のユウだ。あいつは「フジシュン」。藤井俊介だから、フジシュン。小学五年生の頃にその呼び方が友だちに広まると、あいつはうれしそうに「フジシュンって、一瞬、不死鳥みたいだよな」と言っていた。

第44回吉川英治文学賞受賞作品

大人向けの小説です。息子(当時中1)が読みました。読後、神妙な面持ちで「よかった」と言ったので私も読みました。

いじめを苦に自殺した中2の男の子と、一生十字架を背負うことになる家族や同級生の話です。非常に重く、現実的なストーリーだったので、読書中は本を置いてもずっと憂鬱な気持ちから逃れられませんでした。まるで本当に自分の身の回りで起こっているような錯覚を覚えたのです。

大変考えさせられる内容で、同じような年頃の息子に読ませてよかったと思います。子どもなりに感じることはたくさんあったと思います。どうか、二度と同じことが繰り返されないよう...母親として身につまされる思いでした。
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テーマ:絵本
ジャンル:本・雑誌