生後2週間から白黒絵本で読み聞かせを始め、何千冊と読み聞かせしてきました。絵本の読み聞かせは、選書が命です。優れた絵本との出合いは、美意識を育て、本物を見分ける力を養います。将来の骨太な読書力につながる良い絵本を集めました。ゆっくりお楽しみくださいね♪
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たまごを持つように
たまごを持つようにたまごを持つように
(2009/03/20)
まはら 三桃
講談社
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【最初のページ】
「あっ」
グラウンドのはじを歩いていた伊吹早弥が、とつぜん走りだしたのは、花が咲いていたせいだ。ガクあじさい。弓道場のわきの花壇にぽちっと一輪咲いている。
早弥は自分の背丈よりもずっと長い弓ケースを持ち上げて、花にかけ寄った。
濃い紫色の小さな花を、ラベンダー色の花弁がフリルみたいにふちどっている。
「こんな色やったんだ」
あじさいは、土の性質によって色が変わると先輩から教わった。この花壇に季節ごとの花を植えるのは弓道部の伝統だ。おかげで古くさい道場も明るく感じる。
早弥はその場にかかみこみ、そっと指を伸ばそうとした。が、やめた。小さくて可憐な花びらが精一杯咲いている様の、健気で、なんと愛らしいこと。
ほっこりした気分になっていると、背後から地鳴りのような音がし始めた。近づいてくる。どうやら人の足音のようだ。「はあ、はあ」と、ときどき苦しそうな息づかいが混じっている。

中学弓道部の男女3人の部活をめぐるお話。息子(当時中2)が「おもしろかった」と言うので私も読みました。娘(当時小6)も読みました。

才能がある天才肌の子と、不器用で人一倍努力しなければ追いつけない子。苦悩が痛いほど伝わってきました。地味な作品ですが、クライマックスにかけてだんだんおもしろくなってきます。ページをめくる手がとまらなくなりました。

「一歩一歩しか歩けないのなら、長い間歩いていればいいのだということ。人が歩みをやめてしまっても歩いていればいいし、やめてしまっても、ひたすら続けていればいい。」不器用でも最後には花が開いた子の言葉です。心に残りました。
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テーマ:絵本
ジャンル:本・雑誌
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