生後2週間から白黒絵本で読み聞かせを始め、何千冊と読み聞かせしてきました。絵本の読み聞かせは、選書が命です。優れた絵本との出合いは、美意識を育て、本物を見分ける力を養います。将来の骨太な読書力につながる良い絵本を集めました。ゆっくりお楽しみくださいね♪
さまよう刃
さまよう刃さまよう刃
(角川文庫)
さまよう刃
(2008/5/24)
東野 圭吾
角川グループパブリッシング
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【最初のページ】
真っ直ぐに伸びた重心の鋭い輝きに、長峰は心の奥底が疼くのを感じた。かつて、射撃に熱中していたころのことを思い出したのだ。引き金に指をかけている間の緊張、撃った瞬間の衝撃、的に当たった時の快感、いずれも鮮やかな記憶として全身に焼き付いている。
長峰が見ているのはカタログの写真だった。以前に銃を購入したことのある店が、何年かに一度、新製品を紹介するカタログを送ってくるのだった。写真の下には、「銃床は反艶仕上げ、イタリア製ガンケース付き」とある。さらに価格に目をやり、彼はため息をついた。九十五万円は道楽に費やせる金額ではなかった。それに、そもそも彼は現在射撃をやめている。ドライアイを患い、競技に支障をきたすようになったからだ。病気の原因は明らかにディスプレイの見過ぎだった。彼は半導体メーカーで、長年ICの設計に携わってきた。
彼はカタログを閉じ、メガネを外した。ドライアイが治った時には加齢視、いわゆる老眼が始まっていた。今では細かい文字を読むのに眼鏡は欠かせない。娘の絵摩は彼が眼鏡を探すたびに、「おやじい」と悪口をいう。

遺族の復讐と少年犯罪をテーマにした問題作。明日は我が身、という言葉もあります。「自分の子供が殺されたら、あなたは復讐しますか?」と問われて、うんと考えさせられました。最初からぐいぐいと引き込まれ寝食忘れてあっという間に読みました。

東野圭吾作品にはまっている息子(当時高1)です。電車通学途中や入浴中に読書にいそしんでいます。単なる謎解きよりも少しでも社会派と呼ばれるジャンルに挑戦してほしいというのは親の身勝手かもしれません。

ただ、グロテスクなレイプシーンやあからさまな性描写があるとは知らず読ませたのは配慮がなかったと反省。娘(当時中2)にも読んでもらいたいテーマですが、それがあるのでもう少し待つとしましょう。
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