生後2週間から白黒絵本で読み聞かせを始め、何千冊と読み聞かせしてきました。絵本の読み聞かせは、選書が命です。優れた絵本との出合いは、美意識を育て、本物を見分ける力を養います。将来の骨太な読書力につながる良い絵本を集めました。ゆっくりお楽しみくださいね♪
黒グルミのからのなかに
黒グルミのからのなかに黒グルミのからのなかに
(2007/08)
ミュリエル・マンゴー
西村書店
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【最初のぺージ】
ずいぶん昔になりますが、ポールという男の子が、
漁師村のちかくのちいさな家に、かあさんとふたりでくらしていました。
ある朝、ポールは、おきがけに胸さわぎをおぼえました。
いつもなら、とっくに台所にたっているかあさんが、
みえなかったからです。
ポールは外にでて、あちこちさがしましたが、庭の畑にも、
ニワトリ小屋にもみあたりません。そこで、あっと気づいて、
かあさんの部屋をみにいきました。
すると、かあさんがベッドによこたわって、目をとじていました。
「どうかしたの、かあさん?」ポールが、たずねました。
「わたしは、もうすぐ死ぬわ」かあさんが目をあけて、
しずかにこたえました。
「なんだって!」ポールは、声をあげました。
「あの人が、じきにやってくるのよ」
「・・・・・・あの人って?」
「死神よ。あの人の王国に、わたしをつれにくるの」
「かあさんたら、なにいってるのさ」ポールはそういって、
ベッドのへりにこしかけました。
「そこには、すわらないの。いいこと?
あなたはわたしなしでも、もうちゃんとやっていけるわ。」
「だめだよ、かあさん!かあさんがいなくちゃ、生きていけないよ!
ためていたお金があるでしょ。それで、くすりを買ってくるよ。
そしたら、すぐによくなるから!」
ポールはそういうなり、漁師村へとかけだしました。

この絵本が好き! 2008年版

この絵本が好き! 2008年版」に2007年刊行の海外翻訳絵本部門で第5位に選ばれていました。フランスの絵本です。

息子(当時小3)は「暗い絵本はキライ」と言って反発、そのたびに娘(当時小1)は「絵がきれいなのに」と言っていたのを覚えています。読む回数は少なかったのですが、ものすごく心に残る不思議な雰囲気の絵本でした。

「死」があるからこそ「生」がある。少年の葛藤を通してメッセージが伝わってきます。次はどうなるんだろう?展開に息をのみました。「命」って何?多くを語らなくてもこの絵本が教えてくれました。

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